絞りを変えると、明るさだけでなく、背景のボケ方、ピントの合う範囲、画面の四隅の明るさ、細部のシャープさ、夜景の光の形が変わります。開ける(F値を小さく)と明るく、背景が大きくぼけます。絞る(F値を大きく)と、手前から奥までピントが合って見え、多くのレンズで四隅の暗さ(周辺減光)が目立ちにくくなります。ただし絞りすぎると回折で細部が甘くなります。
開けたとき・絞ったときの違い
| 変わるもの | 開ける(F値小) | 絞る(F値大) |
|---|---|---|
| 明るさ | 明るい | 暗い |
| ピントの合う範囲 | 狭い(背景がぼける) | 広い |
| 四隅の暗さ(周辺減光) | 出やすいレンズが多い | 目立ちにくくなる |
| 細部のシャープさ | 開放ではやや甘いレンズもある | 絞りすぎると回折で甘くなる |
| 夜景の街灯など | 丸く写る | 光の筋(光条)が出やすい |
「いちばんシャープなF値」はある?
多くのレンズでは、開放から少し絞ったあたりで画面全体の写りがそろいやすいと言われます。ただし、どのF値が最もよいかはレンズによって違います。メーカーが公開しているMTF曲線(MTF曲線の見方)や、同じ場面をF値を変えて撮り比べると、自分のレンズの傾向がわかります。
絞るほどよくなるわけではありません。光が小さな穴を通るときに広がる「回折」のため、F16やF22まで絞ると細部がぼやけることがあります。どのF値から目立つかは、センサーの画素の細かさやレンズによって違います。
場面ごとの使い分け
- 人物・花・料理:開放付近で背景をぼかす(人物をきれいに撮るコツ)。
- 集合写真:前の列と後ろの列の両方にピントが合うよう少し絞る(集合写真をうまく撮るには?)。
- 風景:手前から奥までシャープにしたいなら絞る(風景写真のコツ)。
- 暗い室内:開けて光を多く取り込み、ブレを防ぐ。
- 夜景の光条:絞ると街灯が星形に写りやすい。光条の本数は絞り羽根の枚数で変わります(偶数枚なら同じ数、奇数枚ならその2倍の本数になることが多い)。
絞りを自分で決めるときは絞り優先モードが便利です。